明治21年(1888年)、宣教師として日本にやってきたイギリス人、ウォルター・ウエストンは、布教活動の傍ら日本国内の山々に登り各地を旅行しました。
そんな活動のなかで、日本の風土・生活・風俗・習慣へ強い関心を抱いた彼は、後に著書や講演活動によって当時の日本を海外に紹介し続けたといいます。またウエストンは「日本アルプス」の名付け親といいうことでも有名です。
明治26年(1893年)5月9日、ウエストンは日本百名山でもある恵那山登山のため中津川を訪れました。そして5月11日、まだ雪深い登山道を登り、正午頃には山頂に到着、3時間ほどを過ごしました。
そのとき、恵那山からの素晴らしい景色とともにウエストンを楽しませたのが持参したココアでした。
それから112年の歳月が経った2003年、ウエストンが恵那山で飲んだココアを再現しようと、中津川市観光協会と市内の飲食店主らが再現に乗り出し、現在では9店の喫茶店などで、「ウエストンココア」を味わうことが出来ます。
「ウエストンココア」と注文して出てくるのは、ココアの粉と砂糖(三温糖)の入ったカップ、それにポットに入ったお湯。このココア、なんとその場で自分で作るものなんです!
今回は、中津川市かやのき町「神戸館ガリバー」の店主前田さんにご協力頂き、ウエストンココアについて教えていただきました。
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