
作品とぴったり調和する美術館の二棟の建物は、高山市上宝町と高山市清見町の築百年近い板倉造りの農機具小屋だったものを移築。岐阜県土岐市の腕利きの大工さんが、解体から再び建て直しまですべて一人で手がけました。なんとその組み立てには釘は一本も使わなかったそう。
館内の柵や展示台は地元の家具職人が手がけ、外に段々と積み上げられた石垣は、昔、恵那市中野方町の坂折棚田で使われていた石を積み直したものだとか。
細やかなパーツや大きな素材ひとつにも「調和」を大切にしたこだわりが伝わってきます。 |
日本百名山でもある恵那山の眺めも絶景なロケーションに建つこの美術館。
窓からのぞく風景も実は空間の一部として楽しんでいただきたいとの考えから、春にはしだれ梅に花がつき、美術館の周りにはひなげしの花が咲くようにして・・とこれからの構想もいろいろ。
四季で変化する恵那の自然もここからみると改めてこの土地の美しさを発見できました。 |
こころを豊かにしたくなったとき、ふらりと立ち寄ることができる美術館があるのはとても贅沢なことなのかもしれません。 |